書店

雑学

書店の仕入や利益ってどんな感じ?皆さんの疑問に経験者が答えます

皆さんの身近にある本屋さんは何ていう名前の本屋さんですか?

「宮脇書店」「未来屋書店」「紀伊國屋書店」「蔦屋書店」など沢山の本屋があります。

最近の本屋さんは、大型ショッピングモール内にあったりして、

昔ながらの個人の小さな本屋さんはあまり見なくなりましたね。

私も以前は大型のショッピングモール内に店舗を構える、まあまあ有名な本屋さんで店長をしていました。(今は全く違うジャンルの仕事をしています)

そんな、本屋さん経験のある私が本屋さんのことを教えちゃいます!

本って、どうやって仕入れて、いつ店に並ぶの?

本の束

本屋に限ったことではないですが、商品はどうやって仕入れて、棚に並ぶんでしょうか?

答えは単純です。「販売店が生産会社から仕入れる」これだけです。

ですが、そんな単純に物事は進みません。

生産会社から販売店に入るものもあれば、仲介業者を通して仕入れる場合もあります。

では、今から本屋に限った仕入れルートを簡単に説明します。

本屋の仕入れルート

本屋さんに関連する会社は簡単に3つに分けられます。

  • 書店(一般のお客様が本を購入する場所)
  • 出版社(雑誌や書籍を作っている会社)
  • 商社(出版社と書店の間に入って書籍の物流を行う会社)

書店が本を仕入れる方法は…

「商社と契約して書籍を仕入れる」この方法が通常の仕入方法です。

なんで出版社さんから直接仕入れないんですか?

めんどくさくないですか?

商社を入れる理由はメリットがあるかです。

書店からすれば、山ほどある出版社に片っ端から連絡して本を仕入れるなんて時間の無駄ですよね。書店は商社に「この本が欲しい」って言えば、商社が頑張って本を手配してくれるんです。

確かに!商社さんに言えば本が手に入るなら

時間もかからなくて助かりますね♪

出版社から見ても同じですね。

全国に何件あるか分からない書店から毎日のように注文の連絡が届いたら、ノイローゼになってしまいます。なので、商社に纏めて本をドサッと送って、後は商社が上手く捌くんです。

商社と契約が完了すれば、新しい発売の本は自動的に入荷する仕組みになっています。

その他の注文したい本は、商社通して数日後に書店に届くという流れです。

古い本や、一部の人に人気の本は、商社が在庫を持っていない場合があるので、

そういった場合は、出版社に直接連絡して送ってもらう方法もあります。

本がお店に届くのはいつ?

朝早くの風景

ほとんどの書店は本が朝早くに届きます。

なので、どれだけ待っても日中に本が新たに届くことはありません。

もし欲しい本がある場合は、開店直後に確認をして「ない」と回答があった場合は、

その日は入らないと思って間違いないでしょう。

なんで朝早くに本が届くんですか?

宅急便なら昼間や夜でも届くのに!!

私も書店で働いてる頃は、昼間に届けてほしいと思っていました。だって、書店の朝はめちゃ早いから…。

本が朝早くに届く理由は、当日発売のものが入っているからです。

書店の戦いは朝から始まります。

大型書店のほぼ全ては、毎朝、恐ろしい量の本が届きます。

その中身は…

  • 今日発売の雑誌
  • 今日発売のコミック
  • 今日発売の書籍(小説など)
  • 補充本

曲者は「今日発売の・・・」です。

これらは、オープンまでに棚に並べる必要がありますよね。

なので、書店の店員さんは毎日朝早くに出勤して、

本の検品(物と数が合っているか確認)をして売り場に並べているんです。

私がいた書店は、毎朝6時から検品をして

10時の開店ギリギリで出し終わるといった恐ろしい戦いを繰り広げてからの、明るい笑顔で「いらっしゃいませ!」でした。

なので、発売日の朝に本が棚に並んでいなくても、店員さんを責めないでくださいね。

当日発売の本はどれくらい入るの?

考える女性

書店は昔ながらの考え方があるので、力関係で入荷する数量が決まります。

「この書店は良く売っているから100冊」

「この書店は前回あまり売れなかったから2冊」と、

恐ろしい差がついて振り分けられます。(誰が判断しているかは、避けておきます)

なので力のない書店は、発売日を過ぎてから補充発注で在庫を確保するんです。

補充はどうやっているの?

売れた本は補充しないといけないですよね。

商社によって異なりますが、補充発注は毎日行っています。

各担当(だいたいパートさん)が、インターネットを越しに売れたタイトルを確認し、

タイトルごとに何冊補充するかを決めています。

また、見逃しが無いように、出版社が発行しているタイトル一覧表を使って、

売り場の在庫を確認してFAXで注文したりもしています。

注文された本は、商社が在庫を確認して書店に発送されていきます。

人気があるのに、ほとんどない本ってなんで?

人気があるのに、ほとんど書店に置いていない本は、2つの理由があります。

  • 人気があって在庫が足りない(重版待ち)
  • 買い切りのため書店が怖くて仕入れられない

本は初版と重版の2つ分けられます。

版とは、過去の売上推移から予測して、これくらいあれば当面大丈夫だろうと出版社が

予測して刷った本のことをいいます。

版は、2回目以降に刷った本のことをいいますが、予想以上に売れてしまった人気本は

2回目の印刷まで待たないといけません。これを重版待ちといいます。

 

そして、もう一つの理由が曲者です。

一般的に本は全て返品することが出来ます。

仕入れたけど売れなかったという本は、見切りをつけて返品することが出来ますが、

返品させてくれない出版社がいるんです。

そんな、出版社の本が人気になってしまった場合、書店は戸惑います。

仕入れたい!

でも、もし売れなかったら赤字だ・・・

この悩みには私もだいぶ苦しみました。

こんな、悩みを抱えながら全国の書店は沢山の本を発注しているんです。

利益ってどれくらい?

札束

本の利益は定価の10~20%なんです。1,000円売って100~200円の利益です。

思っている以上に利益ないと思いませんか?

本は単価も低いので金額でいうと、残念な感じなんです。

ちょっと想像してみて下さい。

正社員2名、アルバイト10名がいるとしましょう。

一カ月にかかるお給料は、安く見積もって100万円です。

では、毎月どれくらいの売上が必要でしょうか?

利益は10~20%なので間をとって15%で考えると約700万円の売上が必要です。

本の平均単価を仮に1,000円とすると月に7,000冊を売らないといけません。

1日あたりは230冊くらいです(雑誌は単価が低いので実際にはもっと売らないといけない)

ということは、もっと売らないといけないということが分かって頂けましたでしょうか。

なので、買い切りの本は怖くて買えないんです…。

小さい書店はなぜ閉店する?

閉店

私が小さい頃は、小さい個人の書店がたくさんありました。

中学生くらいまでは、よく雑誌や本を買いにいったことを覚えています。

でも、最近では小さい書店は見かけなくなりましたね。

これには2つの原因が重なって減っていっているのが現状なんです。

書店が減っている原因は?

  • 近くに大型の書店がオープンしたため
  • 万引きによる赤字

個人の書店が生き残れないのは、この2つで決まりです。

まれに店主が引退とかもありますが、恐らく8割以上が2つの原因で閉店しているでしょう。

近くに大きな本屋さんが出来ると

なんでダメになっちゃうんですか~?

今、書店が求められていることは品揃えなんです。

近くに大きな書店が出来ると、人はそっちの方がいろんな本があると思って大きい書店に行きますよね。結果、小さい書店は人が来なくなって赤字になっちゃうんです。

そっか~

じゃあ、万引きは?

万引きはもっと質が悪い!コミック1冊を万引きされたら、余分に10冊は売らないと元が取れないんです。400円のコミックの利益が80円だとしたら、まず5冊売って万引きされた分を帳消しします。さらに5冊売って本来の利益になるんです。

でも、10冊くらいなら何とかならないかなあ。

なりません!個人の書店は利益そのものが生活費なんです!

月の生活費が20万円だとしたら、最低でも200万円は売上が必要です。1日60~70冊は売らないといけません。個人の小さい書店がそんなに売れると思いますか?

ぜんぜん売れる気しない!

みんな万引きに苦しめられてたんですね…

 

もちろん、万引きで大赤字の大型書店もあります。

万引きは質の悪い子供いたずらレベルで考えられることがありますが、

そこには、生活が出来なくなる人たちがいることを忘れないでください。

まとめ

本屋さんのことを話をしてきましたが、面白かったでしょうか?

なかなか知ることが出来ないことをお話させて頂きました。

もっと、深いところまで話したかったのですが、あまり話しすぎると商社や出版社に

怒られるかもしれませんので、この辺りで終わらせていただます。

さいごに

少しだけ振り返りましょう。

  • 本を仕入れる方法は、「書店が商社と契約して仕入れる」です。
  • 当日発売は、当日の朝に届くので店員さんは朝早くから戦っています。
  • 補充本は売上やリストを見てインターネットやFAXで発注しています。
  • 本の利益は、定価の10~20%
  • 個人の小さい書店は大型の書店や万引きが原因で閉店している。

簡単に話すとこんな感じでしょうか。

今では電子書籍やネットで書籍が普通に購入できるようになり、

大型の書店も危機感を持って品揃えや企画などをやりながら頑張っています。

今回この記事を読んで頂いた皆さんには、お伝えしたことを思い出しながら書店に

行っていただけると、違った楽しみ方が出来るのではないでしょうか。

是非、書店に足を運んでくださいね♪

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てら

某鉄鋼メーカーで総務をしています。趣味レベルで活動しているスポーツ関連や、さまざまな経験から自己啓発、ブログ初心者向けの情報を発信していきます。

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